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一口メモ

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一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ91

2013-07-19
一口メモ・ユニットケアを支える二つの柱
                               
 ぽぷらもなみきもユニットケアが出来る建物構造になっています。2002年に法制化され、2004年から開設し始めた、いわゆるユニット型特養です。
ユニットケアは特養や老健施設で生活される、個々の入居者が「してきた生活」「したかったこと」「今、したいこと」を実現することを支援するためのケアの手法なのです。その為には職員は個々の入居者を深く知る必要があります。ですから、日々の入居者の様子観察をしっかりすることや、訴えを聴くことですし、入居者の家族から様々な情報を訊くことが大切なのです。また、ユニットの中で入居者と一緒に日常生活行為を積み重ねることで「なじみの関係を作り」あげることです。そしてその入居者を深く知っていくこと、生活暦、障がい、既往症、保有能力、疾患、経済状況、性格、家族構成や関係、血液型から生年月日まで、言葉にして説明できるほどに知っているのか、そしてその人の生活を再構築していくこと、これが一つ目の柱です。
 2つ目の柱は認知症の入居者が安心して座っていることの出来るしつらえ作りです。ぽぷらは広すぎるユニットリビングを如何に、落ち着ける狭さに仕切ることが出来るかです。なみきはリビング内が丸見えの通路から、如何に視線を遮ることが出来るかです。いわゆるユニットリビングをどのように工夫して落ち着ける空間にすることが出来るのか、それが課題です。
広すぎるユニットリビングと、丸見えののユニットリビングを、如何にどのように適当な狭さに出来るのか、視線を遮れるかの介護職員の力量が問われているのです。
 もっともユニットケアを理解し、推進する職員達を支えようとしない管理者では、職員の力は発揮できませんが、なみきもぽぷらも、このことに当てはまることは絶対にありません。どのように職員がユニットケアを学び、深めて実践に移すかです。色々と現状に慣れ親しんでいる入居者は、変化を嫌い、新しいことに馴染めないことは分かったうえでので再提起です。

一口メモ・介護雑誌「介護保険情報7月号」掲載記事より

2013-07-12
一口メモ・介護雑誌月刊「介護保険情報」7月号記事より
                               
 月刊介護保険情報7月号に「生労働省は6月5日、平成24年人口動態統計月報年計の概要を公表した」として記事が掲載されています。
それによると出生数は103万7千人で前年と比べ1万4千人減少、合計特殊出生率は1.41で同0.02ポイント上昇、死亡数は125万6千人で同3千人の増加。~略~ 
 平成24年度の死因順位別にみると第1位は悪性新生物で36万790人、第2位は心疾患19万8622人、第3位は肺炎12万3818人、第4位は脳血管疾患で12万1505人となっている」と掲載されています。
 私は、日本人の三大死因は癌、脳血管疾患、心疾患、と覚えていたのですが、癌、心疾患、肺炎となっていたことは知りませんでした。この四つの死因で80万5千人弱を数え、死亡者の64%を占めています。
 
 

一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ90

2013-07-09
一口メモ・ユニットケアの食事
                               
ユニットケアを導入している施設の食事は、入居者に対してどのような食事の提供の仕方をしているのでしょうか。考えてみたいと思います。
去る6月16日に福井県の二つの小規模特養の職員さんが見学に来られました。この二つの小規模特養を運営される法人は医療法人が母体の社会福祉法人「福井ゆうあい会」という法人ですが、開設前に京都府の丹後半島にある第二丹後園に視察研修されたそうです。
そして調理員を2ユニットに1人配置し、ユニット調理している第二丹後園に学び、福井県美浜町に昨年開設した地域密着型特養に取り入れられたとのことです。今年四月に福井市内に開設した広域型の30名定員小規模特養にも三食ユニット調理を開設以来実践しているとのことでした。
素敵な実践をしているグループホームや小規模多機能施設では入居者と介護職員が三食共に調理して一緒に食しています。私が働いていた福井市内のユニット型特養「あさくら苑」の法人が運営する小規模多機能施設もグループホーム2単位も食事に関しては入居者、利用者と共に職員が三食調理をしていますし、能登川園のグループホームも同様の取り組みをしていました。
ユニットケアの食事の在り方は「このようなグループホームや小規模多機能施設での食事の在り方の導入」と言って差しさわりはないと私は考えています。
ユニット型特養でも厨房で盛り付けを全てして、入居者の名前を書いた食札を見て配膳をしている新型特養があります。もっと酷いニット型特養はユニットで炊飯器でご飯も炊かず、厨房で全て盛り付け、温冷配膳車で配膳しているユニット型特養もあるのです。
最低限、ユニットで盛り付けをするのは入居者に食事の盛り付けを職員と一緒にしてもらうためです。重度化が進み、出来ない入居者がほとんどの場合は、食事の盛り付けに入居者の手ではなく、「目で、耳で、鼻で職員と一緒にする」のがユニットケアの食事の光景なのです。
そのためには、出来るだけ入居者の目前で盛り付けをすることなのです。職員だけでリビングのシンクの前でも手早く盛り付けをするなら、厨房職員の代行しているに過ぎず、何の意味もない事なのです。厨房で盛り付けを依頼した方が介護職員の手間暇が省けます。ユニットリーダ研修を受講した副主任や主任、相談員はきっと講師から聞かれていると思うのですが・・・。
 福井市のあさくら苑も7年前まで、できていませんでした。尼崎市の喜楽苑も私が、一昨年の4月に赴任した時は全くできていませんでしたが、指摘すると相談員や主任が改善に取り組み、入居者と一緒に盛り付けをするようになり、既存施設でも「ユニットケアの食事の盛り付け」に取り組んでいます。
 たまには、夕食作りや、昼食作りを栄養士の指導の下、ユニットのシンクを使用して入居者と職員が調理することは何ら差しさわりのない事です。
ぽぷらやなみきにはケアハウスを含めて13のユニットがありますが、ご飯を炊くだけでなく、魚を焼き、みそ汁は調理しているユニットもありますが、全てのユニットでユニットケアの食事を学び取り入れて欲しいと願うばかりです。
 

一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ89

2013-07-08
一口メモ・ユニットケアのしつらえ
                                  
 ぽぷらとなみきに赴任して1年と3ヶ月が過ぎました。ぽぷらもなみきもユニットリビングの進化が、昨年の秋頃から進んでいないユニットがあると感じています。
ユニットケアは入居者の希望を聴き、入居者の生活と人間関係を支え、入居者がしてきたこと、したかったこと、今したいことを取り組み、実現していくことなのです。それには入居者と職員が一緒に取り組み、顔で覚えて貰う「馴染みの関係づくり」と「安心して座っていられる居場所を作る」という2つの柱があるのです。
 既存型特養でも、新型特養でもユニットケアを発展させるのは、職員次第です。家庭的な雰囲気を持ったユニットリビングや居室のしつらえの工夫は職員次第なのです。無論、支える管理者、施設長の存在があってのユニットケアの進化ですが。
 入居者や利用者が寛げる居場所づくりに、居室やリビングを、どれだけユニットケアのしつらえを学び、職員が工夫できるか、それに掛かっています。広過ぎるリビングは新型特養の発足当時の特徴なのですが、入居者には「適当な狭さ」が必要なのです。また、ユニット単位に浴室を設けず、既存型特養のように浴室までの動線がとても長い新型特養も結構建てられていました。ぽぷらもその一つです。
 自分で居場所を作っている認知症でない入居者が、安心できる見通しの良い「適当な施設特有の広さ」しか考えられない職員では、ユニットケアは進化しません。自己主張の困難な認知症の入居者が安心できるユニットリビングと居室作りなのです。
それには、副主任をはじめユニット職員自らが提案し、実践することです。ユニットケアのリビング作りについてのポイントは「ユニットの入居者(利用者)が他者から見られない適当な狭さの空間を如何に作るか」です。
 間仕切ることです。ユニット毎に玄関を作ることです。「なみき」壱丁目から四丁目全てのユニットではもっと、工夫が必要です。現在のところ、ぽぷらの「11丁目」となみきの「四丁目」がリビングのしつらえでは進んでいるように私は思います。
同じしつらえを作るのではなく、11丁目や四丁目を参考にして、それぞれの副主任を中心に、分かる入居者の意見も訊きながら、ユニットケアのしつらえを進化させることです。廊下やユニットリビング入口からリビング内が一望できるしつらえはユニットケアのしつらえではないと考えています。特にぽぷらの各ユニットリビングは広すぎるのです。広すぎるリビングは狭くするのです。「狭くしたリビングは閉じる」がキーワードになります。 
職員が色々と提案し、取組み始めると、広すぎる落ち着かない空間に慣れ親しんだ入居者からは反対の声が必ず上がります。新しいことに馴染みにくいのが高齢者の特徴の1つです。その反対の声にどのように職員が働きかけ、納得を得るかが、介護職員の問われる力量です。
私は在職する期間は最大限、リビング作りには協力したい、と思っています。また、どうしたら良いかの相談もして下さい。
 

ユニットケア談義 シリーズ88

2013-07-04
一口メモ・介護雑誌「月刊介護保険」7月号記事より
                                
 月刊介護保険7月号記事に「介護人材の確保には何が必要か」と題した特集記事が掲載されました。興味深い内容でしたので再掲して紹介します。
~略~ 
平成24年3月に厚生労働省は、平成24年度現在で約149万人いる介護職員を高齢化のピークを迎える2025(平成37)年までに約237~249万人に増やす必要があると試算している。つまり新規に100万人の人材確保が必要となる。~略~
昨年8月に財団法人介護労働安定センターがまとめた「平成23年度介護労働実態調査」のうち、「事業所における介護労働実態調査結果報告書」をみると、平成23年度の介護労働者(訪問介護員・介護職員)の離職率は全体で16.1%(22年度17.8%)であった。また、離職者の勤務年数は「1年未満」が40.9%、「1年以上3年未満」が35.2%となっており離職者の7割以上が3年未満で職場を離れていることになる。~略~
 
このことは本当に老人介護に意欲を持っている人の大半は、そんな簡単には老人介護の現場からはやめないことを意味しているともとれるし、労働条件が悪く、3/4以上の人が3年未満で見切りを付ける職場が老人介護の現場ともとれます。
 
 また職員の平均勤続年数は全体平均で4.4年となり、所定内賃金は、月給の者で21万6086円(訪問介護員18万8975円、介護職員19万5247円)という状況である。このほか従業員の過不足状況では、全体では「大いに不足」「不足」「やや不足」を合計した「不足感」を感じている事業所は53.1%となっており、訪問介護員では不足感は70.3%にのぼっている。介護職員では44.9%となっている。介護労働者側に実施した調査をまとめた「介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書」によると、通常月の税込収入は、訪問介護員、サービス提供責任者、介護職員、介護支援専門員の全体で20万円以上23万円未満が16.3%と最多で、15万円以上18万円未満が15.3%、18万円以上20万円未満が10.6%となった。平均月収は19万400円となっている。
確かに賃金の平均額をみると他産業と比べ低い印象を受けるが、こうした賃金水準が離職の原因となっているのだろうか。直前の介護の仕事をやめた理由を尋ねたところ、全体では「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」が23.8%「職場の人間関係に問題があったため」が23.8%と続く。「収入が少なかったため」は18.1%であった。こうした状況を見てみると賃金の低さも離職の要因であるが、法人や施設の理念や運営方針、職場の人間関係によって離職する職員もかなりの割合にのぼることがわかる。
~略~
 今年5月21日に行われた社会保障審議会介護経営実態調査委員会(委員長=田中滋氏)②厚生労働省が報告した平成24年度介護職員処遇状況等調査結果によれば、介護職員職員処遇改善加算を算定している介護職員は(月給・常勤)の平成24年9月の給与は、平成23年9月の給与に比べ、5880円増加している。~略~
 
と掲載されていました。退職理由は決して低賃金だけではないことがこの特集記事から分かります。
ぽぷらとなみきについて云うならば介護職員処遇改善費は3月末と6月に2度に分けて介護職員全てに支給されました。その額は1人当たり約12万円余りとなっており、定期昇給額を入れると介護職員は月1万円以上の収入増となっているのが現状です。また、公務員で云うなら期末勤勉手当は年間3.89か月分の支給ですが、ぽぷらとなみき職員には年間平均3.8か月分が支給されていますから、公務員と比較しても格別に見劣りはしない支給率となっています。

社会福祉法人みのり
特別養護老人ホームぽぷら
〒525-0028

滋賀県草津市上笠1丁目1-22
TEL.077-563-0030
FAX.077-563-7900

特別養護老人ホーム
ショートステイ
ケアハウス

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地域密着型小規模

特別養護老人ホームなみき

〒525-0028

滋賀県草津市上笠1丁目1-16
TEL:077-563-6600
FAX:077-563-6602

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デイサービスセンター湯楽里

〒525-0028

草津市上笠1丁目9-11

TEL:077-567-2688

FAX:077-562-0412

草津市上笠居宅介護支援事業所

TEL:077-565-0293

FAX:077-565-0412

松原地域包括支援センター

TEL:077-561-8147

FAX:077-561-9528

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