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一口メモ

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一口メモ・11月29日付けト30日付けの新聞記事を読んで

2012-11-30
一口メモ・11月29日付と30日付け新聞記事を読んで
                                        
 11月29日付新聞で「2002年から10年で50万超も減少」と題したショッキングな記事を読みました。
 
「50万円も減少したのは国税庁の民間給与実態統計調査から企業別の賃金推移によるものです。1年間継続して勤務した労働者の場合、2002年に個人経営企業に働く男性労働者の年収は平均345万8000円でした。ところが2011年度は315万1000円と30万7000円減収となり、資本金2000万円以下の株式会社で働く男性の平均年収は479万1000円から424万4000円とト54万7000円の下落となっています。男女合計でも個人経営で14万4000円、資本金2000万円未満の株式会社では46万円の年収減となっています」
と云う記事です。
 
また、11月30日の新聞記事では 「生活保護受給者 最多206万人 昨年度月平均」
」と題した記事が出されています。
 「厚生労働省は29日、2011年度各月の生活保護受給者の平均人数が前年度比5.9%増の206万7244人となり、過去最多だった調査初年度の1951年度の受給者数を初めて更新したと発表した。1951年度の受給者数は204万6646人だった。今年度は更に増加しており、8月時点の受給者数は過去最多の213万1011人。」
 
 働く者の年収が毎年のように下がり続け、更には働く場所のない人が増え続け、生活保護受給者が第二次大戦後の朝鮮動乱時と同時期の生活保護受給者数を上回る現在のご時勢です。
 こんな時、消費税を引き上げることを公約にした政党が国政選挙に出るとは、「どこまで低所得の国民をいじめる政治を続けるつもりか」と怒るのは当然のことと思うのです。政治に携わる人は社会福祉の対象者や低所得者を守るのが第一義でなければならないのは当たり前のことです。消費税は所得の多い富裕層の人も低所得者や生活保護受給者も同じ税金を支払う不公平で逆進性の強い税制です。
 こんな税制を引き上げることを公約にしている政党は許せないと思うの私一人だけではない筈です。来るべき国政選挙では、「消費税引き上げを公約にしている政党や候補者だけには絶対に投票はしない」という国民が多数を占めて欲しいと願うばかりです。

一口メモ・11月26日の新聞記事を読んで

2012-11-28
「2011年は精神科病院に認知症の人が過去最高」
 讀賣新聞の11月28日付け朝刊に、厚生労働省の調査で精神科病院に入院している認知症の人が過去最高の5万3400人になったと掲載されていました。この調査は3年毎に厚生労働省が調査をしていて、1996年には2万8100人でしたが、2005年は5万2100人、2008年には5万1500人認知症の人が入院していました。この昨年の入院している認知症の人は東日本大震災で被害を受けた宮城県、福島県を除いての人数です。
 実際のところ精神科病院でしか対応できない認知症の人もおられるとは思いますが、福井市の特養で働いていた時も、滋賀県で働いていた6年前も結構、特養入居前面接に精神科病院に行ったものです。
 
「デンマークは福祉国家!」
 何故、認知症老人が精神科病院に入院されるのか、それは認知症対応型グループホームや特養の整備が大きく遅れているからです。昨日、「デンマークの認知症ケア・シンポジューム」に参加してきましたが、その基調講演でバンクミケルセン記念財団理事長をされている千葉忠夫氏のお話しを聴きました。その講演の中で『デンマークは社会福祉国家、社会福祉国家は生活大国、生活大国は民主主義が徹底している、民主主義は主権在民である。デンマークでは国会議員を選ぶ選挙の投票率は90%以上で地方選挙でも7割以上の投票率。また女性議員は4割を占める」との話がありました。また「日本が社会福祉国家になるには、1.国民が選挙に関心を持つこと。2.学歴社会の教育制度や内容を考え直すこと。3.個人を大切にする個人主義を確立すること。4.女性議員を増やすこと」の四つを挙げられていました。
 
「認知症老人は305万人、半数以上が在宅、社会福祉の充実を国政選挙の争点に」
 2012年現在認知症老人は305万人と推計されています。特養や老健施設には83万9千人、病院には41万5千人(内精神科病院に5万3千人余り、他は老人病院や長期療養型)、グループホームは15万3千人入居や入院となっていますが、54%近い164万人が在宅なのです。その中には認知症老人を在宅介護できない家族もたくさんおられる筈です。
 来る12月4日公示の衆議院議員選挙戦が始まりますが、「福祉は贅沢」と社会福祉を敵視した党首の党もあります。原発廃止、消費税増税、TPPだけでなく、どこの党が社会福祉を拡充する党か、しっかりと見極め、投票したいものです。

高井流 ユニットケア談義 シリーズ29

2012-11-26
「ユニットケア進化の推進力は職員!」
 幾ら施設管理者がユニットケアを理解し、個々の入居者の個別ニーズを具現化しようとしていても、肝心の職員がその気にならないとユニットケアは推進しませんし、進化はない事は明白です。ユニットケアを展開する職員を支えるのが施設管理者で、具体的に推進するのは職員なのです。1人ひとりの職員が、その施設のある地域の庶民の普通の生活、当たり前の暮らしをしっかりと押さえていることはもとより、職員が個々の入居者、利用者をどこまで知っているか、それが問われるのだと思います。
 
「個々の対象者を知り尽す」
ですから個々の対象者がどんな生活をしてこられたのかを職員が知りたいと思わない限り、個別ケアの展開、ユニットケアの取り組みなどあるわけはないのです。個々の対象者の生活暦をはじめ、家族構成やその関係、年金などの経済状況、障がいや疾患、既往症、性格、嗜好、趣味、特技など、私に云わせると「誕生日から血液型迄」知り尽していることが必要なのです。そして在宅時、元気だった頃の生活スタイルを他職種と協働して再現することが何処まで出来るか、が課題と思います。
個々の対象者を知り尽しているということは、言葉にして語れることです。そして、元気だった頃、「して来られた生活を再現する」ことなのです。「したかったことを実現する」ことなのです。更には、「今したいと思っていることを実現する」ことが「個別ケアの追求」だと私は解釈しているのです。ですから例えば、「行きたいところは何処ですか」「行きたかったところは何処ですか」と10人の対象者に訊ねましたら、10色の違う答えが返って当り前なのです。喜楽苑の入居者自治会では毎月、行きたいところ、食べたい食事を入居者に問いかけ、そして都度その実現に取り組んだものです。
 
「重度入居者の願いは家族からの・・・」
 介護保険は特養入居ガイダンス定め、重度認定者優先入居と決めてしまいました。特養には認知症が重く、会話も出来ない入居者も増やしました。そのような入居者に対しては、職員は積極的に家族に関わり情報を訊き出すことに努めるべきです。入居者の家族の面会時、下着持参や季節毎の衣類の交換などの連絡はしても、入居者が元気だった頃の生活スタイルを訊き出す職員はそう多くはありません。家族から情報を積極的に訊き出す職員でいたいものです。そして個々の入居者を知り尽し、言葉にして語れる職員になりたいものです。このことが個別ケアの推進力になるのだと私は思うのです。

高井流 ユニットケア談義 シリーズ28

2012-11-23
一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ28                                             「ユニットケアは、進化も退化もする」
かって銀山の町だった「いくの喜楽苑」で13年前に学んだ「個別ケア」は、「ユニットケア」そのものでした。個々の要介護になられたお年寄りが、在宅時に過ごしてこられた生活の再現を、またその時にしたかったことを、そして今、したいこと実現していく個別ケアがユニットケアであることを取り組む職員を育成することを「いくの喜楽苑」退職後、私の課題としてきました。
2000年に滋賀の公設民営に赴任してからのことです。私は1988年に尼崎市の喜楽苑に赴任し、介護職員からスタートして、要介護老人に対して「普通の暮らし」「当たり前の生活」を実現するいわゆる「ノーマライゼーション」を学びました。そして1992年以降は、それを「喜楽苑する」と名付けて福井市、滋賀県の特養で職員育成に努めてきたつもりです。
 
「退化とは施設内で済ませること」
しかし、せっかく従来の「三大介護を手早く、職員本位でする介助の世界」から、入居者の身体状況に合わせた三大介護は当たり前にすることとし、「その人らしい生活再現の個別ケア」、いわゆる「喜楽苑する施設」に変革する職員を育成したとしても、簡単に「退化」してしまうことを、今過去に働いた施設の実態を見たり、聞いたりすると実感しています。「退化する」とは、具体的に述べますと、何でも「施設内で済ませる」ことに落ち着いてしまうことです。
 
「施設管理者の姿勢が最大課題」
その一番の原因はやはり、施設管理者の姿勢にあると思います。ユニットケア、個別ケアを理解できない施設管理者の存在です。職員が一定ユニットケアを理解し、個々の入居者の個別のニーズに基づいた取り組みをしようと提起しても「三大介助がしっかりできていない」「転倒事故が減っていない」などを理由にして、入居者の戸外活動など個別のニーズを断ち切る施設管理者をたくさん見てきました。「言葉遣いを直したら…」、「身体介助がしっかりできたら」ではなく、改善に取り組むことと併せて同時に個別ニーズに取り組むことが課題なのです。酷い場合は「経費が掛かる」ことを理由、にする施設管理者もいます。このような法人職員や施設管理者をたくさん出会ってきたのです。
また職員不足を理由にする管理者もいるのです。劣悪な職員配置の最大原因は1対3という最低基準にありますが、劣悪な職員配置を理由にして個別ケアの実現に取り組まないとしたら、特養は永遠に「収容所」となってしまいます。
劣悪な職員配置だからこそ、職種を越えて協力し、入居者のニーズ実現をすることを提起できる管理者の存在があって初めてユニットケア、個別ケアは進化すると私は確信しています。ユニットケアが進化し発展するのも、退化現象を起こし施設内に入居者、利用者を留めてしまうのも施設管理者が最大の障がいになっているというのは言い過ぎでしょうか。そういう意味では現在の「ぽぷら」と「なみき」で暮らす入居者、利用者にとっては幸せな施設管理者の存在と云えると思います。
 

高井流 ユニットケア談義 シリーズ27

2012-11-22
ユニットケア談義  シリーズ27
「19年3ヶ月の単身赴任にピリオド」
61才になり、19年間と3ヶ月の単身赴任の生活にピリオドを打ったのは2011年の3月末でした。2008年から4年間働いた、福井市の新型特養を退職し、1988年から5年間学んだ本当の意味で「特養の在り方」を尼崎市の「喜楽苑」で嘱託として2011年4月から働かせて頂くことになりました。
「先進施設から学んだ喜楽苑職員」
喜楽苑では「既存型でユニットケアを導入しようとしていた特養」でした。19年振りに赴任して直ぐに岡山市の健生園、福井市の「あさくら苑」松山市の「ともの家」そしてこの滋賀県草津市の「ぽぷら」にも職員と一緒に見学研修をすることにより、喜楽苑の職員は学びを深め「入居者と一緒に職員が食する」、「出来る入居者は一緒に盛り付けをする」、「入居者と一緒に料理して一緒に食べる」「外食に出かける」「近所のカラオケ喫茶に普通に通い夕食を摂る」ことなどが一気に進みました。
「一泊旅行は6回も取り組む」
一泊旅行も「南紀白浜ワールドサファリ」、「家族と共に有馬温泉」、「故郷訪問、阿波踊り」、「伊勢神宮、鳥羽水族館」、「善光寺参拝」6度も入居者の希望に基づいて取り組むことが出来ました。他にも「海釣り」「甲子園ナイター阪神戦観戦」「一心寺参拝」等の日帰り旅行は数えることが出来ない程、日常的に取り組むことが出来ました。これらの取り組みは毎月開催していた自治会で入居者から出された要望に基づいて職員が具現化したものです。
「一泊旅行や日帰り旅行で、食事の時に見せられる入居者の笑顔は、絶対に施設では見ることが出来ない笑顔です」また「こんなに特定のお年寄りと長い時間過ごせ、色々なお話しを聴くことが出来るとは・・・」と溢れるばかりの笑顔で、また涙しながら報告してくれた若い職員の顔を忘れることが出来ません。
「先行き短い、との理由が必要?」
ある施設の施設長は「旅行などを施設利用者に対して取り組むときはそれなりの理由がないと・・・」と言われたことがありますが、「入居者の希望されることに何の理由づけが居るのか」と内心で反論を私はしてきました。「私たちが外食や旅行する時、いちいち理由づけをして行くのか」と私は思うのです。それとも「好きな鰻を食べたいから…」「阪神球団が好きだから…」「旅行がしたいから…」に対して「先行き短いから、好きなことをしたい」といちいちお断りを施設長に対して同じ報告しなければならないのか、こんなバカバカしい理由づけを要求する施設長に問いただしたくなります。
「喜楽苑は選べる食事」
喜楽苑に19年ぶりに戻り、もう一つ残っている食に対してのことは「複式献立」が実施され続けていたことです。選べる食事は課題の一つと私は考えてきました。重度化が進行し、選べるお年寄りは少なくはなってきていましたが「選べるお年寄りがいる限り、選べる人には選べる食事」がしっかりと根付いていました。また2ヶ月か3ヶ月に一度でしたが、夕食バイキングが栄養士や相談員、介護職員の工夫で実施され、「食にこだわる喜楽苑」が健在だったのは心から嬉しく思ったものです。
「普通の生活とは…?」
喜楽苑で印象に残っていることがあります。昨年の12月末に夕方から鍋を囲んで忘年会を入居者の方々が開催されました。ビールで乾杯から始まり和やかに忘年会を終えようとした時、90才半ばの軽い認知症の女性が突然「忘年会に二次会はつきものよ、二次会に行きましょう」と声をあげられたのです。「そうや、そうや、二次会は付きもんや」「忘年会に二次会は普通や、当たり前や」「ポピーで二次会や」「そうや、そうや」の声が飛び交ったのです。「ポピー」は喜楽苑近くのカラオケ喫茶のことです。入居者がなじみのポピーです。結局10人ほどの入居者が、ポピーで9時過ぎまでビールを飲みながらの二次会が始まり、カラオケを楽しまれました。当然、相談員をはじめ若い職員も付添い参加しました。私も一曲歌わせてもらいました。入居者がこんな普通の生活ができる喜楽苑で、1年でしたが私は働くことができました。
しかし、往復4時間の満員電車通勤は老体の私には過酷で、喜楽苑通勤は1年で終えることを私は選択せざるを得なかったのです。

社会福祉法人みのり
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〒525-0028

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TEL.077-563-0030
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特別養護老人ホーム
ショートステイ
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特別養護老人ホームなみき

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TEL:077-563-6600
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デイサービスセンター湯楽里

〒525-0028

草津市上笠1丁目9-11

TEL:077-567-2688

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草津市上笠居宅介護支援事業所

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