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一口メモ

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一口メモ・高井流 ユニットケア談義  シリーズ55

2013-02-15
一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ55
≪ぽふらの玄関は3つあり、通用口は2つ≫
特養ぽふらには玄関が三つあり、一階廊下に3つともあります。しかし、その玄関は全て専用になっているのです。先ず、第一は特養ぽぷらの施設の玄関として一番北に位置した玄関です。玄関を入れば直ぐに事務所があります。タッチキーで自由に出入りが出来る玄関です。二つ目は特養に併設されている軽費老人ホームのケアハウス利用者の玄関です。この玄関もタッチキーとなっており、早朝6時から夜は8時まで自由に出入りが出来ます。センサーが設置されており、事務所で出入りがあればチャイムが鳴りようになっています。3つ目は入居者のご家族が自由に入居者に面会できるように、1階の棟の中央部に設けられています。さらにはぽふらとなみきへの職員の通用口があります。そして職員の出退勤時に使用する通用口です。この2つの通用口と家族用の玄関は暗証番号を押さないと開けることができません。職員にはこの通用口と家族玄関の暗証番号は周知徹底されています。家族用玄関については暗証本号が戸外側のテンキーに書かれていますので、面会に来られたご家族は、初めての方でも読み、ぽぷらへ入棟することが出来ます。
 
≪入居者、利用者の玄関は事務所横の正面玄関だけ≫
今回、私が指摘したいのは、入居者、利用者が散歩や買い物、旅行などに出かけられる際なぜ、ぽふらの事務所がある正面玄関を職員は使用しないのか、ということです。ショートステイの入退は全てこの正面玄関を利用されています。しかし、特養、ショートも散歩や買い物、外食外出時は通用口を含めて、出入りしやすいところから出入りをしているのが現状です。買い物や外食時だけでなく、日帰り旅行や一泊旅行の取り組みの際の入居者が使用する玄関は何処を使用しても良いのが現状です。日帰り旅行、一泊旅行に出かける際もほとんど鍵がかかっていない正面玄関から出かけるということはありません。ですから見送りのない出発、帰苑時も事務員の出迎えも無く、「おかえり」という声がない、さびしい光景をみつめてきました。事務員が何時、出発したのか、だれの付添い職員で何人の入居者が出かけたのかなどの把握も出来ていないことも度々でした。
私は日中、入居者、利用者が鍵の掛かっていない玄関から自由に出入りできるところが、入居者、利用者の玄関と考えてきました。
私たち職員は、出掛ける際は家族が見送り、帰宅時は出迎える職員の家同様、にぽぷらで生活される入居者にとっての家である玄関は、事務所横の正面玄関だけと考えています。
職員の都合や便利さだけで、入居者が職員通用口や家族面会用の玄関を使用しての外出や散歩はするべきではないと考えるのです。暗証番号を押さないと開かない玄関や通用口から入居者が出入りするのは不自然と思えてならないのです。もっとも火災や天災などの非常時の緊急避難の場合は別ですが。

一口メモ・高井流 ユニットケア談義  シリーズ54

2013-02-14
一口メモ・ユニットケア談義   シリーズ54
                                
≪入居者と利用者≫
 特養は入居者及び身元引受人や身元保証人との契約で入居される生活施設です。入居者ご本人や家族が希望されれば看取りもぽぷらとなみきも実施しています。
 デイ利用されている人やショート利用されている人を「お客様」と呼んだり、「ゲスト」と呼んだりしている特養で私は働いたことがあります。特養に併設されているデイ利用者やショートステイを利用される方を「お客様」と呼んでいた特養では色々と議論して「利用者」に改めることが出来ました。しかし、「ゲスト」と呼んでいる滋賀のデイサービスはデイ管理者のこだわりがあり、呼称変更をすることはできませんでした。本来「ゲスト」とは、「客」、テレビやラジオ番組の「特別の出演者」と云う意味でデイを利用される要介護、要支援のお年寄りは客でも特別の出演者でもないのです。
元々、デイやショートステイを利用されるお年寄りは、在宅で介護する介護者が、介護疲れや冠婚葬祭のために在宅介護が出来ない時に利用する在宅介護者の援護制度して、1970年代後半に設けられた制度です。決してデイを利用されるお年寄り達は「客」、「お客様」「特別の出演者」でもないのです。現在、デイは利用する要介護、要支援と認定された老人自らが、孤独感を開放するために友人を求めて、リハビリ、また囲碁や将棋、麻雀の趣味を楽しむため、家庭では困難な入浴の介助を求めて自ら利用されるケースが多くなっています。もっとも社会福祉施設ではなく、お金を儲ける為にを第一義としたデイなら、「客」「お客様」「ゲスト」で良いとは思いますが・・・。
ぽふらとなみきにはデイは併設では設置していませんが、法人が単独デイ「湯楽里」定員40名を運営しています。ショートステイは、ぽぷら二階に2ユニット、20室を併設しています。
今までは特養入居者を「利用者」と呼んだり、「入居者」「入所者」と呼んだり混同していましたが、「入居者」に統一することを提案します。またショートステイ利用者を「利用者」と呼ぶことを確認したいと思います。

一口メモ・高井流 ユニットケア談義  シリーズ53

2013-02-11
一口メモ・ユニットケア談義   シリーズ53
≪入所検討会議?≫
 今、ぽぷらとなみきでは毎月各課長が施設長を囲み「運営会議」を開き、稼働率の確認や都度の課題について議論し、各事業所の方向性を出しています。その運営会議を前後して必ず、ぽぷらとなみきの相談員を中心にして、入居申し込み者の確認や待機者の中から退居(契約解除者)が出た場合の次の入居候補者の選定する「入所検討会議(委員会)」を開催しています。
この10ヶ月余り、毎朝の朝礼時に各部署の課長職や相談員、施設長が一日の予定を報告するのですが、相談員や課長が「入所検討会議に出席します」と云う報告を聴く都度、心の中で「入所とは違う、入居検討会議や」と呟いていました。
少し古い書籍になりますが、認知症介護研究・研修東京センターが高齢者痴呆介護研究・研修東京センターと称していた2004年発行の「利用者の生活を支えるユニットケア」では、特養で暮らす入居者を1章から5章までは「利用者」で統一されていますが、資料集の「小規模生活単位型特養にかかる最低基準および解釈通知の対照表」では全て入所を「入居」、入所者を「入居者」で統一されているのです。
そもそも特養を「生活の場」と云うなら「入所」はおかしいのです。辞書で調べますと「入所」は①所と呼ばれるところに入ること、所の職員になること②刑務所に入ること、③特養や福祉施設に入ることとされています。古い辞書には「研究所や刑務所に入ること」だけしか記載されていないのです。
私たちがアパートやマンションに移り住むときは全て「入居」ですし、家主との契約は「入居契約書」を締結しての入居となるのです。1ヶ月6万円から高いユニット型特養では12万円もの家賃を支払い、住まれる特養入居者に「入所」「入所契約」「入所検討会議」はないだろう、と私は思うのです。
もっとも入居者が自分の意志で自由に出られないように、玄関や棟毎に鍵を掛け、あるいはエレベーターが自由に使用できないようにテンキーで閉じ込め、刑務所まがいの特養は「入所」「入所契約」「入所検討会議」で良いとは思うのです。
ぽぷらとなみきの入居者は入所者ではなく入居者なのです。よってぽぷらとなみきの新年度が始まる3月16日以降、「入居」に統一することを提案するものです。

一口メモ・高井流 ユニットケア談義  シリーズ52

2013-02-08
一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ52
≪福井市の新設新型特養の開設前職員研修会に出向いて≫
 2013年4月1日に開設予定の定員30名のユニット型特養の開設前職員研修会に講師として招かれ、2月3日(日)と6日 (水)に福井市に行ってきました。日帰りの強硬な北陸道を利用しての講演でした。私の話す担当は「社会福祉労働の専門性を考える」と「ユニットケアとは」と題した内容を、午後1時15分から午後5時15分迄、2日間とも同じ内容で4時間の持ち時間でした。
 開設される法人は社会福祉法人ですが、バックは医療法人で、長期療養型病院の転換特養と云うことで、定員は30名。広域型で、地域密着型ではありませんでした。定員9名のグループホームが併設されるということで、福井市医師会館に隣接され、工事中でした。
措置の時代は特養の最小認可定員は50名でしたが、介護保険下では特養の最小認可定員は10名となっていますが、地域密着型小規模特養の場合の最大定員は29名ですから、30名は広域型です。措置の時代の山村などの人口の少ない町や村では小規模特養と云うことで定員30名の特養の建設が認められていました。
施設開設前研修会の参加者は、3日は学卒者2名を含む20人程の参加者で2月6日にも伺い、14名の前で話してきました。両日とも車で伺い、12時30分過ぎに会場に着き、施設長さんから少しお話しを伺いました。やはり福井市内も介護職員の確保、採用が難しいとの事でした。「開設する特養は全室個室のユニット型でユニットリビングで調理員が調理するとの事で、調理員の確保は出来たが、介護職員の採用が足りない」と話されていました。私の話しの中でも3K職場と云うのは作られた悪い風評で、低賃金職場はあたらないと統計に基づいて話してきました。
ぽぷらとなみきもチラシ広告を1月末に新聞に入れ込みましたが、応募の反応はありません。ハローワークからの紹介も製造業などから早期退職を迫られた50才代の男性ばかりで、採用すれば男性職員が女性職員よりも多くなってしまうような現状です。現在、男性職員は女性入居者が8割以上占める生活の場では、即採用とは出来ない状況なのです。このことは北陸の地、福井も滋賀も同様との事でした。
 今回開設される特養は長期療養型病院からの異動での職員さんが半数程占め、病院の入院患者と生活施設の特養入居者との捉え方の違いなどの理解を織り込めながら話をしたのですが、参加して頂いた職員さんは1人も居眠りすることなく全員真剣に聴いて下さり、感謝の気持ちで一杯でした。
ぽふらやなみき同様に入居者本位の運営がされ、個々の入居者のニーズを実現する個別ケアが展開する職員さん達であって欲しいと心から願いながら、2日間の講演を終えました。
 私に話す機会を与えてくださった福井ゆうあい会の大滝施設長さんに心から感謝しています。

 

一口メモ・高井流 ユニットケア談義  シリーズ51

2013-02-05
一口メモ・ユニットケア談義  シリーズ51
≪ユニットリビングと居室のしつらえは職員次第≫
 ぽぷらとなみきの職員育成担当として赴任して10ヶ月が過ぎました。ユニットリビングを巡回して、進化を続けているユニットと停滞しているユニット、反対に退化しつつあるユニットさまざま、と感じています。今一度、ユニットケアのリビング作りを現状でいいのか、どうかを副主任を中心に各ユニットで話し合って欲しいと思います。
 4人居室中心の既存型特養でも、全室個室の新型特養でもユニットケアを進化させるのは、職員次第です。特に家庭的なユニットリビングや入居者のその人らしい居室のしつらえは職員の工夫次第なのです。当然個々の入居者の居室については職員がどんな働きかけを家族に対してしてきたのかの結果です。また、しつらえや取り組みは職員の工夫と努力を評価し、支える管理者、施設長の存在があってのユニットケアの進化です。
 入居者や利用者が寛げる居場所や居室作りには、どれだけユニットケアのしつらえを学び、職員が工夫できるか、それに掛かっています。広過ぎるリビングは平成16年の新型特養の発足当時の特徴なのですが、ぽぷらもユニットリビングについては「適当な狭さ」が必要なのです。
 職員が安心できる一目で見渡せる空間、あるいは既に自分で気に入った居場所を作っている認知症でない入居者が安心できる見通しが良く、自由に動き回れるリビングは駄目なのです。「適当な施設特有の広さ」しか考えられない職員では、ユニットケアの空間作り、居室作りは進化しません。副主任をはじめユニット職員自らが学び提案し、実践することです。
ユニットケアのリビング作りについてのポイントは「ユニットの入居者(利用者)が他者から見られない適当な狭さの空間を如何に作るか」です。そして暖簾などで空間を閉じ、他者から見られないリビングを作ることです。間仕切ることです。さらにはユニット毎に「玄関を作る」ことです。
「なみき」壱丁目から四丁目まで全てのユニットではもっと、工夫が必要です。「ここはリビング」「この空間がリビング」とはっきりと分かるようにすることです。リビングと廊下をはっきりと分けることがポイントです。「見られない空間」を考えることです。

社会福祉法人みのり
特別養護老人ホームぽぷら
〒525-0028

滋賀県草津市上笠1丁目1-22
TEL.077-563-0030
FAX.077-563-7900

特別養護老人ホーム
ショートステイ
ケアハウス

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地域密着型小規模

特別養護老人ホームなみき

〒525-0028

滋賀県草津市上笠1丁目1-16
TEL:077-563-6600
FAX:077-563-6602

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デイサービスセンター湯楽里

〒525-0028

草津市上笠1丁目9-11

TEL:077-567-2688

FAX:077-562-0412

草津市上笠居宅介護支援事業所

TEL:077-565-0293

FAX:077-565-0412

松原地域包括支援センター

TEL:077-561-8147

FAX:077-561-9528

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